📮KURUME LETTER

第130回日本解剖学会等の合同大会「APPW2025」で研究成果を発表
2025年3月17日から19日にかけて幕張メッセにて開催された「第130回日本解剖学会・第102回日本生理学会・第98回日本薬理学会 合同大会(APPW2025)」の学生セッションにおいて、久留米大学医学部医学科の学生4名がポスター発表を行いました。
今回発表を行ったのは、以下の4名です。
- 医学科4年 池田 裕太発表演題:「The essential role of the fetal cortex in adrenal development: Insights from fetal adrenal cortex-specific enhancer in murine Nr5a1 gene」
- 医学科4年 渡邊 凜乃発表演題:「Differential effects of fetal and postnatal androgens on adrenal gland development in mice」
- 医学科3年 杉原 優志発表演題:「Histological Identification of the timing of appearance of NR5A1-positive cells in the spleen and the onset of differentiation into spleen-specific endothelial cells」
- 医学科3年 村上 直純発表演題:「The role of mini-puberty in ovarian development: Insights from pituitary-specific enhancer deletion in murine Nr5a1 gene」
池田さんと渡邊さんは令和5年度に、杉原さんと村上さんは令和6年度に、それぞれ解剖学講座 顕微解剖・生体形成部門においてリサーチ・マインド育成プログラム(RMCP)を受講し、正規の課程終了後も自主的に研究活動を継続してきました。その成果が実を結び、今回の学会発表に至りました。




学生コメント
池田さん
今年はAPPW2025にポスター発表として参加させて頂きました。昨年の発表の経験を活かし、今年は時間配分を意識し、要点を絞った分かりやすい発表ができました。今年の学会は、解剖学会、生理学会、薬理学会の3学会合同開催ということで非常に大きな規模の学会でした。様々な分野におけるポスター発表を聞くことができ、非常に良い刺激を受けました。今年もこのような素晴らしい学会に参加させていただき、嶋教授をはじめとする顕微解剖の先生方には心より感謝申し上げます。今後より一層研究、勉学に励んでまいります。
渡邊さん
昨年のRMCPから学会までの、楽しく学べて中身の詰まった時間を終わらせたくないと思い、研究室の皆さんの大きな支えのもと、今回2回目の学会に参加させていただきました。今回の発表は、昨年よりも複雑な発表内容となっており、多くの準備と更なる理解が必要でした。得られた結果からどのような考察ができるか、どうやったら伝えたい議論を分かりやすく説明できるかを、研究室の先生方と議論を交わしながらポスターを作成し、学会当日も楽しみなから沢山の研究者の皆さんからの質問応答をすることができ、昨年からの成長も感じました。これからも研究を続けたいと思っています。私が研究を続けることができたのも、いつも暖かく迎え入れてくださり、どんな時も支えてくださる研究室の先生方と、一緒に研究してきた仲間のおかげです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
杉原さん
3学年の前期で、基礎医学、特に組織学の知識不足を痛感し、RMCPで解剖学講座(顕微解剖・生体形成部門)を選択しました。最初は十分な知識も技術もない状態からのスタートでしたが、嶋教授や宮林先生を初めとする顕微解剖の先生方の的確なご指導と、温かいサポートの甲斐あって、約7ヶ月間、試験や部活動と両立しながら、研究を続けることができました。学会ではこれまでの自分の研究成果を全国の研究者の方々に見ていただくことで、新たな学びを得ることができるとともに、自分の未熟さや課題を改めて認識することができました。今回の貴重な経験を活かして、今後も勉学や研究に邁進いたします。最後になりますが、嶋教授、宮林先生、井上先生をはじめ、顕微解剖のスタッフの皆様に心より感謝申し上げます。
村上さん
私は顕微解剖の研究室で、RMCPをきっかけに約半年間、研究に取り組んできました。そしてこの度、APPW2025にてポスター発表の機会をいただき、参加させていただきました。学会では多くの方が私のポスターセッションに足を運んでくださり、研究初心者ながら、自身の研究内容を伝える貴重な経験をすることができました。また、自分以外のポスター発表やセミナーにも積極的に参加し、学会ならではの素晴らしい刺激をたくさん受けることができました。この学会発表は、私にとって本当に多くの学びが詰まった、かけがえのない経験となりました。このような貴重な機会を与えてくださったことに心より感謝申し上げます。そして、日々ご指導くださった指導教官の先生方をはじめ、共に発表に臨んだ先輩方や同期の皆さんにも、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
教員コメント
今回学会発表を行った4名は、自ら希望して研究を継続し、今回の学会発表にいたりました。彼らが夕方遅くまでポスターの作成に時間を費やし、本番では緊張した面持ちで発表しているのを見ると、若い世代でも研究への興味や熱意が育っていることを感じ、大変嬉しく思いました。今後も、次代を担う新しい芽をしっかり育てていきたいと思います。