📮KURUME LETTER
学生が日本創造学会研究大会(全国大会)で論文発表【文学部情報社会学科】
文学部情報社会学科 3年の井原 颯太さんが、11月12日(土)~11月13日(日)に開催された日本創造学会第44回研究大会(全国大会)で論文発表を行いました。全国規模の本学会で学生が発表するのは珍しく、今後の活躍が期待されます。
井原さんのコメント:
論文の内容と発表を振り返って
論文のタイトルは「視野の広さが発散的思考に与える影響の評価構想」です。
映像と音声を用いた遠隔地どうしのコミュニケーション(Zoomなど)は、発散的思考(多種多様なアイデアを考え出す思考)を阻害することがわかっています。そこで、本研究では、発散的思考が発揮できない問題の解決策として、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)で提供するVR空間で創造的な会議を行うことを提案しています。5月頃から研究のテーマを考え始め、11月の初旬まで統計処理や分析をしていました。特に実験をしていた7月、8月頃は非常に忙しく、夏休みも論文の執筆に取り組みました。特に研究データを集めるのに苦労しました。
2年生の時に川路先生の講義で創造技法を学んでいたので、3年生では、創造性をテーマに研究してみようと思いました。そして、さまざまな先行研究を調べていく中で、「バーチャル・コミュニケーションは創造的なアイデア創出を抑制する」という論文に出会い、その内容と社会的・個人的に興味を持っていたメタバースを組み合わせて、ビジネスサイドに応用できる研究をしようと思い立ったのが、この研究論文執筆のきっかけです。
初めての学会発表でとても緊張しましたが、進行の方が優しく声をかけてくださったおかげで、落ち着いて発表に臨むことができました。また、質疑応答では、うまく答えられない場面もありましたが、専門家の方々から貴重なご意見をいただくことができました。
全国規模の学会で発表するという貴重な機会を用意して、サポートしてくださった川路先生にとても感謝しています。発表をとおして、自分の研究や自分自身の弱点を知ることができただけでなく、他大学の学生などから良い刺激を受け、学会に参加できて大変勉強になりました。
久留米大学(文学部情報社会学科)での学びについて
文学部情報社会学科は、他の学部や学科と比べると、幅広く体系的に学べるのが特徴であり、入学当時、明確な進路が決まっていなかった私にとって、魅力的な学科でした。また、プログラミングなどの情報系科目がカリキュラムに含まれていた点もこの学科を選んだ理由の1つです。将来は、大学で身に付けた計画性や情報発信・情報処理能力を生かして、IT系の職業に就きたいと考えています。
情報社会学科ではグループワークやプレゼンテーションをする講義が充実しており、そのおかげで、自分の意見を相手に伝える能力が向上したと感じています。今回の発表でもそれを生かせました。これからもさまざまな経験をして自身を高めていきたいです。
論文
「視野の広さが発散的思考に与える影響の評価構想」
An evaluation concept of the impact of breadth of vision on divergent thinking
(指導教員:文学部情報社会学科 川路崇博 教授)