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協働ロボットの最前線へ―小原ゼミ、豊橋・名古屋のロボット企業を視察
📝学び

協働ロボットの最前線へ―小原ゼミ、豊橋・名古屋のロボット企業を視察

熱気あふれる学外研修が2026年2月17日から18日にかけて行われました。小原ゼミの4年生たちが訪れたのは、愛知県に拠点を置く中国の大手協働ロボットメーカーの日本法人2社です。最先端のテクノロジーが日本の製造現場をどう変えようとしているのか、その最前線を考える2日間でした。

最初に訪れたのは、豊橋市に工場を構えるJAKA Robotics(ジャカロボット)です 。社名のJAKAは“Just Always Keep Amazing(いつも驚きを!)”という言葉に由来していますが、その名の通り、そこには驚きの連続がありました。ソフトバンクなどからも資金を調達している世界的な注目企業でありながら、そのロボットの操作に難しいプログラミングは一切不要です。学生たちはスマホを扱うような感覚で、タブレットを用いて直感的にロボットを動かしていきます。視察の中で特に印象的だったのは、ロボットが学生の書いた「春」という文字を学習し、その筆致を正確に模倣して再現するデモンストレーションでした。この高度な柔軟性は、すでにトヨタ系列をはじめとする日本のモノづくりの現場でも高く評価されています。また、トラブルがあれば即座に駆けつけるという「熱いサポート体制」からも、同社の日本市場に対する本気度が伝わってきました。

ロボットが学生と書いた「春」を学習
ロボットが学生と書いた「春」を学習
ロボットが単独で模倣(JAKAにて)
ロボットが単独で模倣(JAKAにて)
段ボールをひょいっと運ぶロボット(JAKAにて)
段ボールをひょいっと運ぶロボット(JAKAにて)

次に向かったのは、名古屋市中心部に拠点を置くELITE ROBOTS(エリートロボット)です。ここで目にしたのは、水中での連続作業を可能にする防水モデルや、過酷な粉塵環境にも耐えうる、極めて高い耐久性を備えたロボットたちでした。例えば、衛生管理のために日々ラインを洗浄する食品工場など、水を用いる過酷な現場において、故障を恐れずに導入できる点は大きな強みです。高性能でありながら低価格を実現し、資金面で苦しむ中小企業を救いたいという同社の切実なビジョンは、参加した学生たちの心に深く刻まれました。

エリートロボットにて(日本法人代表の松井氏と)
エリートロボットにて(日本法人代表の松井氏と)
名古屋城にて
名古屋城にて

研修を終えた学生たちは、日本の製造業が直面する深刻な人手不足という課題に対し、協働ロボットが解決策になり得ることを実感したようです。狭いスペースに設置可能で、専門知識がなくても「ダイレクトティーチング(直接覚えさせること)」ができる利便性は、高齢化が進む現場にとって大きな希望となります。コストパフォーマンスに優れた中国製ロボットの普及は、これからの産業構造を大きく変えていくことになるでしょう。今回の視察は、学生たちにとって経済のダイナミズムを体感すると同時に、社会課題を解決するテクノロジーの可能性を深く考察する、かけがえのない機会となりました。