📮KURUME LETTER
【特色ある学び】地域・在宅療養生活支援論
医学部看護学科では、3年次に「地域・在宅療養生活支援論」(科目責任者渡邉理恵講師)の授業が行われます。
この科目では、在宅療養者を「生活者」として捉える視点と、個別性に基づいて柔軟に創意工夫しながら支援する方法とその意義について理解することを目指します。また病院における在宅療養移行支援や、多職種連携・協働ができる人材の育成に焦点を当てています。
【演習】在宅における医療機器の特徴と管理
「地域・在宅療養生活支援論」の授業は、講義だけでなく実践的な演習も含まれており、この日は在宅医療機器の取り扱いに関する演習が行われました。
医療機器メーカーや販売代理店の方々が来校し、実際の機器を説明してくれました。学生たちは少人数の班に分かれ、それらの機器に触れたり操作を行いながら、理解を深めました。
参加した学生からは以下のような感想が寄せられました。「在宅用の医療機器は、ボタンの色分けやシンプルな操作、安全装置がついていたり、災害時を想定したバッテリー機能など、一般の方や高齢者でも安全に使いやすい工夫がたくさんされていることがわかりました。」「小児気管切開モデル人形は体の構造を理解できるので、家族や関係者の理解に役立ち、手技の不安が減ると感じました。」「多職種連携は医師や看護師など医療従事者の連携をイメージしていましたが、今回のように医療機器メーカーの方々も含めたもっと広い連携だと実感しました。」「在宅で医療機器を管理する上での看護師の大切な役割を講義と演習でイメージできて理解しやすかったです。」
地域・在宅療養生活支援の必要性
少子高齢社会を迎え、地域包括ケアシステムの構築が国によって推進されており、医療はそれぞれの役割・機能に応じて、地域の医療・介護・福祉の関係機関との連携を強化し、入退院支援や在宅医療の充実に向けて取り組むことが求められています。
看護も病院中心から地域でより生活に密着した活動を展開する時代となり、地域包括ケアを担い地域共生社会を支える人材育成が急務となりました。多様な看護場面での活躍が期待されています。
高まる訪問看護の需要に対応するため、久留米大学医学部看護学科では、基礎看護学教育における地域・在宅看護教育にも力を入れています。
指導協力
アイティーアイ株式会社 久留米支店 在宅課
株式会社フィリップス・ジャパン S&RC 九州ブロック 福岡支店