📮KURUME LETTER
アクシオン福岡にて見学実習
運動・スポーツ支援の現場を見て学ぶ!
ゴールデンウィークも終わり,さわやかな風と心地よい陽光が降り注ぐ季節となりました.先日の5月12日,スポーツ医科学科の2年次生は福岡県立スポーツ科学情報センターおよび県立総合プール(総称;アクシオン福岡)に見学実習に行ってきました.今回の見学実習は,スポーツ医科学科の必修科目である「演習2A」の授業であり,アクシオン福岡の役割や業務内容や施設の運営・管理の実際,タレント発掘事業の内容やジュニアアスリートの測定・評価の方法について話をうかがい,学生の体育・スポーツ科学についての興味・関心を促進し,学生のキャリア形成の一助とすることを目的として実施しました.当日は御井キャンパスからスクールバスをチャーターし,一路,福岡市博多区へ向かいました.
県立スポーツ総合施設の役割
見学実習の最初のプログラムは,アクシオン福岡の役割と機能について福岡県スポーツ振興センター・スポーツ振興課課長中山純治先生から講話をしていただきました.アクシオンの事業は(1)スポーツ普及促進事業(2)情報提供事業(3)国民体育大会サポートプロジェクト(4)スポーツ医事・健康体力相談事業(5)総合型地域スポーツクラブ育成推進事業(6)タレント発掘事業(7)研修・研究事業の7つで構成され,県民の健康・体力づくりや運動・スポーツ振興,アスリートのサポートまで実に多岐にわたり実施されていました.
タレント発掘事業
ご承知の方も多いかと思いますが,福岡県は全国に先駆けてトップアスリートの発掘・養成のための事業に取り組み,近年では全国にこの事業が普及してきているようです.
本学科の学生にも,この事業に選抜され取り組んでいた学生も数名いたようで,タレント発掘事業の趣旨や具体的な取り組み内容,スタッフの役割などを理解することができたようでした.このタレント発掘事業においては,身体的能力や専門種目の競技力向上に止まらず,知的能力(Intelligence)の育成にも注力されているということが印象に残りました.
測定およびトレーニングマシーン体験
施設の役割や事業内容の説明を受講した後,タレント発掘事業で採用されている体力・運動能力,パフォーマンステストの体験を行いました.測定項目は,ステッピング動作や四方位反応時間,等速性筋力の測定などで,これか学修する大学での授業をいち早く現場で体験しました.
また.アクシオン福岡にあるトレーニング室にて,マシーン体験も行いました.本学科の授業「トレーニング科学実習」ではフリーウェイトを用いた筋力および筋機能の向上を目指した方法を一通り学修しています.今回の実習では時間の制限がある中.多くのマシーンを操作し,トレーニングを経験しました.当日は土曜日の午前中ということもあり,一般利用の市民の方が多く,活気に満ちあふれたトレーニング室の中で体験をさせていただきました.
施設見学
スポーツ科学情報センターには,プロバスケットの公式戦が開催できるメインアリーナや多目的アリーナ,武道場,クライミング・ボルダリングウォールなど多様な運動・スポーツ施設が設置してあります.また,教員採用試験合格者が初任者研修を受講する会議室や視聴覚室,宿泊施設など付帯施設も充実しており,また,近接する総合プールは50m・25m公式大会が開催でき,水深5mの飛び込み競技用プールも然りです.これらの施設について,職員の方々から説明をしていただき,施設の管理・運営について学修を深めました.
見学実習を終えて
今回の実習は,アクシオン福岡の設置の趣旨や業務内容,事業や管理運営の実際について,実際に行われているスポーツ支援の現場を見学し,キャリア形成の一助となすることを目的に行われました.参加した学生の感想では,「スポーツ施設の管理運営の現場を見て,スポーツ大会の実施やトレーニング施設の利用には多くのスタッフに支えられていることがわかりました.」「タレント発掘の現場で科学的データ基づいた指導や支援が行われていることに興味を持ちました.将来はこのような現場に参画してみたいです.」など,将来,アスレティクトレーナーや保健体育科教員,トレーニング指導者,健康支援者を目指す学生にとって有意義な見学実習であったようです.今回の実習もふまえ,自らがどのようにスポーツと関わり,指導や支援できるのか.また,わが国でスポーツ文化をより醸成させ多くの国民にスポーツを楽しんでもらえるのか,より一層,学修を深めていただきたいと思います.
最後になりましたが,業務ご多忙の中,本学科の見学実習にご協力を賜りました中山先生・小松先生を始めとするアクシオン福岡のスタッフの皆様に感謝申しあげます.ありがとうございました.