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「沈黙のグループワーク」発表会【文学部情報社会学科】
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「沈黙のグループワーク」発表会【文学部情報社会学科】

6月6日、文学部情報社会学科の1年生が、前期開講科目である「フィールドワーク基礎1」(担当:川路崇博教授江藤智佐子教授)において、「沈黙のグループワーク」を使った学内フィールドワークの結果を、グループごとに発表しました。

「沈黙のグループワーク」とは、従来の口頭コミュニケーションとは異なり、ICTを活用した誰とも話さないまま進められるグループワークの手法です。「沈黙のグループワーク」では、テキストチャットや共有ドライブ、共有ファイルを利用することで、遠隔・非同期のグループワークも可能としています。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、感染対策をしながら従来の対面グループワークを代替する手法として、川路教授が開発し、今年度が3回目の実施となりました。

この授業では、まずグループごとにGoogleドライブを介して、学内のどこかを撮影した3枚の画像(Clue(クルー)カード)が提示されます。次に、フィールドワークで、Clueカードの画像が学内のどこにあるかを探しながら、フィールドワークの結果から導き出される仮説を検討します。この間、グループ内でのコミュニケーションは口頭ではなくGoogle Chatを利用しています。

最後に、3枚のClueカードの画像を基にしたフィールドワークから、学生たちはどのような仮説を立て、論証したのかグループで成果を発表しました。昨年の「沈黙のグループワーク」を経験した2年生がチューターとして参加し、発表内容に質問や疑問を投げかけていきます。チューターの鋭い指摘に、準備した説明が成立しなくなり仮説が崩れたり、返答を考えているところでタイムアップとなってしまったり、1年生が苦戦する様子もみられました。


グループ発表の様子
グループ発表の様子
共有資料を見ながら、発表を聴く学生たち
共有資料を見ながら、発表を聴く学生たち
Clueカード
Clueカード
導き出された仮説に質問するチューターの2年生
導き出された仮説に質問するチューターの2年生
全体の様子
全体の様子
総評をする川路教授
総評をする川路教授

これまで受けてきた学校教育のように既存の知識を一方的に受け取るのではなく、大学では、どのように新しい創造性を育てていくのかに関してその醍醐味を各自が主観的に追体験できるようにする手法が用いられています。「主体的な学び」を身に付け、新発見すなわち創造性の発現とは、未知なる知識の断片の発見ではなく、既知である知識の大胆な再構成であることを、学生たちは体験のなかで学んでいきます。

情報社会学科では、今後も社会情勢に応じて、従来のグループワークとICTを利用したグループワークのバランスを考慮しつつ効果的な手法を検討していきます。