📮KURUME LETTER
「被災地復興と地域貢献」の授業などで治水作業を支援
久留米市で豪雨被害を受けている地域の水害対策として、梅雨の時期を前にした5月21日、排水路にたまった土砂をかき出す「しゅんせつ」作業などが、久留米市土木協同組合の呼びかけで行われました。
本学からも文・法・経済・商学部開講の「被災地復興と地域貢献」(上村 一則教授、松田 光司教授)や「久留米・筑後体験演習」(村江 史年准教授、篠倉 大樹講師)を受講する学生、被災地で活動するボランティアサークル(「ゆめくる」「Worcal」)などから22名が、普段からボランティア活動で連携している久留米工業大学の学生らと共に活動を支援しました。
この治水作業は、水害に備え市民の防災に対する意識を高めてもらおうと昨年から始まったもので、昨年は被害の大きかった善導寺町で実施されました。今年は久留米市内の6箇所にエリアを拡大、市の職員やさまざまな企業や市民ボランティア団体など約860名が集まり各地で作業が行われました。本学は、そのうち宮ノ陣地区の西立公園周辺のエリアを担当するグループに加わり取り組みを支援しました。現場には、原口新五久留米市長もかけつけ、支援への謝意が伝えられました。
宮ノ陣地区では5つのグループで作業エリアを分担、堆積した土砂を掘り上げて重機で外に出す作業や、公園の除草作業などが進められました。作業開始時には、過去の水害で流れてきていた木々や土砂で淀み流れの悪かった排水路も、作業後には、底が見え、きれいな水の流れを取り戻していました。
この後、学生はスクールバスで2017年九州北部豪雨の被害を受けた朝倉市杷木地区に移動し、災害から6年が経過した今もなお復旧支援が必要なエリアの視察を行い、被災地復興の現状などについて学びを深めました。
治水作業と朝倉市杷木地区での視察に参加した、伊賀蒼一郎さん(文学部情報社会学科3年)は活動を振り返り、「朝倉で現地の方からお話を聞き、河川のしゅんせつは水害を防止する上で、非常に重要な手段であると実感した。特に、筑後川等の曲がりくねった河川では、土砂の堆積により、川底が浅くなりやすいため、人の手による河川のしゅんせつは、人々の暮らしを維持するとともに、防災、減災対策としても有効であると感じた。一人では何もできないが、今回のように人が集まれば大きな力となる。これからもこのような取り組みに積極的に参加していきたい」と力強く話してくれました。本学では今後もさまざまな活動を通して、地域への支援を行ってまいります。
参考
学生らによる 復興ムーブメントチャンネル(YouTube)