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社会福祉学科 卒業生の活躍(Vol.4)  「社会福祉士」
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社会福祉学科 卒業生の活躍(Vol.4) 「社会福祉士」

久留米大学文学部社会福祉学科の学生は毎年約6割の学生が社会福祉に携わる仕事に就いています。そのため、卒業生の多くが、社会福祉施設、医療機関、行政、教育、民間企業等の第一線で活躍しており、卒業生同士のネットワークも強固なものとなってきています。ここでは久留米大学文学部社会福祉学科で社会福祉を学び、福祉、医療、行政、民間企業等で活躍している卒業生を紹介していきます。

井上正喬さん(平成22年度卒業)

寄り添う介護を通して

在学中は「福祉哲学」を通して、明治・大正・昭和初期の人々の暮らしを調べながら、社会福祉を必要とする方への支援にはどうあるべきか真剣に学ぶ。現在、社会福祉士、介護福祉士、認知症ケア専門士、介護支援専門員を取得し、「寄り添う介護」をモットーに、利用者である高齢者、そしてご家族の皆さんに向き合っている。※写真はご本人、そしてご家族の皆さんの承諾を得て掲載しております。

インタビュー

Q.大学で社会福祉を学ぼうと思ったきっかけは何ですか?

中学時代に、父が介護を必要とするようになりました。しかし、私自身が何もできなかった後悔や、父に接する介護、看護の方の姿(接し方がとても作業的で、皆さん疲れておられ、笑顔がなかった)に疑問を抱きました。それが、大学受験で、将来の進路を決める際に、「福祉を本気で学ぼう!」と思ったことがきっかけです。

Q.実際に社会福祉学科に入学してみていかがでしたか?

社会福祉制度の他に、社会福祉を必要とする方々の世界の見え方、価値観等も一生懸命勉強しました。また社会福祉を幅広く勉強したことが、今の仕事に大変役に立っています。Q.現在のお仕事を教えてください。現在、高齢者の(特に認知症の方)の介護の仕事をしています。職場では、グループホームと小規模多機能居宅介護施設が併設しており、私は小規模多機能居宅介護施設で働いています。利用者の暮らしに、小規模の機能として「通い」、「訪問」、「泊まり」を柔軟に利用いただき、「寄り添うケア」のもと、利用者、そしてご家族の皆さんに寄り添う仕事をしています

Q.社会福祉士という資格の必要性、そして社会福祉士としての働く意義を教えていただけますか?

実は、社会福祉士の資格を取得したのは卒業後でした。介護の仕事をするなかで、利用者の望む暮らしへ寄り添うと、地域へ赴き機会が増えていきました。そのなかで、行政、地域包括支援センター、その他の専門機関、地域住民、等、利用者に関わるたくさんの方々と接し、協力する場面が増えていきました。このようなことから、社会福祉士の資格があることで、より利用者の力になれることができると思い、社会福祉士の資格を取得いたしました。私は介護の現場におりますが、社会福祉士の資格があることで、仕事の幅も増え、何より、自分自身の力になっていると感じています。

Q.社会福祉学科で学んだ事は、現在の仕事にどのように役立っていますか?

実際の仕事では、学んだ知識をどのように活用していくかが大事であると感じています。そのなかでも、社会福祉学科で学んだ事で、利用者の話を「介護」の視点だけで聴くのはではなく、利用者の立場を理解しながら、利用者の想いに寄り添いつつ支援を行ううえでとても役立っています。また、社会福祉援助技術も、人と関わる仕事なだけに、アプローチの手法はとても役立っています。

Q.これからの目標をお聞かせください。

これからの目標は、認知症になられた方が「こうありたい」、「こんな暮らしをしていきたい」等、それぞれが抱く想いが当たり前にできる世の中にしていくために、頑張っていきたいと思っています。そのためには、まずは、認知症になっても楽しく暮らしている方々の存在を、多くの方に知っていただく事から始めたいと思います。

Q.後輩達にメッセージをお聞かせください。

今、学んでいることは、どんな分野に進んだとしても、何かしら通じるものがあります。また、社会福祉士を持っていることで、自分がこれから行うことが広がります。「今」という瞬間を楽しみながら、社会福祉を学んでいってほしいと思います。