📮KURUME LETTER
社会福祉学科 卒業生の活躍(Vol.2) 「医療ソーシャルワーカー」
久留米大学文学部社会福祉学科の学生は毎年約6割の学生が社会福祉に携わる仕事に就いています。そのため、卒業生の多くが、社会福祉施設、医療機関、行政、教育、民間企業等の第一線で活躍しており、卒業生同士のネットワークも強固なものとなってきています。ここでは久留米大学文学部社会福祉学科で社会福祉を学び、福祉、医療、行政、民間企業等で活躍している卒業生を紹介していきます。
西川晋司さん(平成24年卒業)
二兎を追わぬものは,二兎を得られず!!
在学中は部活と勉強を両立。部活では優勝,そして社会福祉士国家試験にも見事合格!充実した大学生活を送る。現在,飯塚病院医療福祉室の医療ソーシャルワーカー(MSW)として勤務。
インタビュー
Q.大学で社会福祉を学ぼうと思ったきっかけは何ですか?
高校時代は3年間部活動しかしていませんでした。
大学進学を考えたときに、当時祖母が認知症を発症し、介護をしていた伯母の苦労している姿を見て何か役に立てる仕事はないかと考え、福祉の道へ進もうと思ったことがきっかけです。
Q.実際に社会福祉学科に入学してみていかがでしたか?
入学当初は福祉=介護だと思っていて、将来は介護施設等で働くものだと思っていました。社会福祉士がどのような現場で仕事をしているのか分からず、講義の内容も初めて聞く内容ばかりでとても新鮮だったのを覚えています。学びを深めるうちに高齢者だけでなく、障害者や児童などが社会福祉の対象であると知り、その中で様々な現場で働く社会福祉士に興味を持つことができたことが現在に繋がっていると思います。
Q.将来の仕事に医療ソーシャルワーカーという仕事を選んだのはどうしてですか?
社会福祉士現場実習で特別養護老人ホームと医療機関での実習において、現場で働く社会福祉士の役割を学び、医療ソーシャルワーカーの業務を知りました。実習指導の方が働く姿を見て、沢山の情報が行きかう現場で福祉職としての専門性を持ち、物事の優先順位を判断する判断力、多職種の中での連携力などを見て憧れを抱き、医療ソーシャルワーカー(MSW)になりたいと志しました。
Q.実際、働いてみていかがでしたか?
現在働いているのは、地域の救急患者を受け入れる急性期病院です。緊急入院をされた方や重症で手術が必要な方など、急性期病院に来られる患者さんには沢山の不安を抱えています。心配事や不安を抱えている患者さんや家族と話し、患者さんにとってよりよい生活が送ることができるように一緒に考えていけることにとてもやりがいを感じています。
Q.医療ソーシャルワーカーという仕事の魅力は何でしょうか?
医療現場には沢山の職種がいますが、そのほとんどは医師や看護師などの医療職と事務職員です。医療ソーシャルワーカーは福祉の専門職として働き、患者さん・家族に対して安心した療養生活を送っていけるように多職種と連携して支援を行なえることが魅力だと感じています。それぞれの専門職が、専門的観点から評価・プラン・目標を設定する中で、患者や家族の思いを代弁する役割も医療の現場では重要になってきます。その中で対人援助職として、患者さん・家族のニーズを受容し、支援につなげていくことが最も期待される役割であると感じています。
Q.これからの目標を教えてください。
現在は外科の入院・外来患者さんを中心に担当しています。
相談内容は、退院・転院支援、金銭面の相談、介護の問題、家族間の問題など多岐にわたります。その中で患者・家族が病気になっても安心して治療を受け、生活を送っていけるために支援をしていきたいと思っています。がん患者・家族支援を行う相談員として「がん相談支援専門員」の勉強をし、専門員の資格取得を目標としています。
Q.後輩たちにメッセージをお願いします。
私自身、大学に入学した当初は、自分が病院で相談員として働くとは全く思っていませんでした。やりたいことがあるのであれば後悔しないようにやり遂げることが大切だと思います。やりたいことをやらずに後悔するぐらいなら、やりたいことをやって後悔するほうが良いと思い、私は大学時代を過ごしました。“今”しかできないことを全力で取り組んでください。